2つの群 X,Y について,
準同型写像 f : X → Y は単射 ⇔ Ker f = {0}
(0 は 単位元)
準同型写像 f : X → Y は単射 ⇔ Ker f = {0}
(0 は 単位元)
を示そう.
目次
f は単射 ⇒ Ker f = {0} の証明
f の準同型性より,∀x ∈ X に対し,f(x) = f(x+0) = f(x) + f(0) より f(0) = 0 である.
よって 0 ∈ Ker f である. つまりfの準同型性から Ker f ≠ $\phi$ が保証される.
∀x ∈ Ker f に対し,f(x) = 0 = f(0) である.f の単射性より x = 0 である.
よって Ker f = {0} である.
簡単なイメージ図を以下に示す.
Ker f = {0} ⇒ f は単射 の証明
∀x1,x2 ∈ X に対し,f(x1) = f(x2) とする.
fの準同型性より,f(x1 - x2) = f(x1) - f(x2) = 0 なので x1 - x2 ∈ Ker f である.
Ker f = {0} であるので x1 - x2 = 0 である.
よって x1 = x2 である.つまり f は単射である.
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