質量 m の粒子が3次元非等方調和振動子のポテンシャル
\begin{equation}
V ( x , y , z ) = \frac { m } { 2 } ( {\omega _ { x }} ^ { 2 } x ^ { 2 } +{ \omega _ { y }} ^ { 2 } y ^ { 2 } + {\omega _ { z } }^ { 2 } z ^ { 2 } )
\end{equation}
中を運動している場合の固有状態とエネルギー固有値は
\begin{align}
|n_xn_yn_z \rangle &= \frac{(\hat{a}_x^\dagger)^{n_x} (\hat{a}_y^\dagger)^{n_y} (\hat{a}_z^\dagger)^{n_z}}{\sqrt{n_x! n_y! n_z!}} |0\rangle \\
E_{n_xn_yn_z } &= E_{n_x}+ E_{n_y} + E_{n_z} \\
E_{x_i} &= (n_i + \frac{1}{2}) \hbar \omega_i \\
n_x,n_y,n_z &\in \{0,1,2,3,\cdots\}
\end{align}
となる.$ \hat{a}^\dagger $は生成演算子. 参考*1
また,等方的(ω := ωx = ωy = ωz)な場合,
\begin{equation}
E_{n_xn_yn_z } = (n_x + n_y + n_z + \frac{3}{2}) \hbar \omega
\end{equation}
となる.Enxnynz は
\begin{align}
E _ N &= (N + \frac{3}{2}) \hbar \omega \\
N &:= n_x + n_y + n_z
\end{align}
と表して, N (= 0,1,2,3,...)によってエネルギー固有値を指定することができ,各 N での固有状態の縮退度は N+2C2 である. *2
*1:シュレーディンガー方程式の変数分離については次の記事で紹介している.
3次元定常シュレーディンガー方程式の変数分離 - 三浦と窮理とブログ
1次元調和振動子の生成消滅演算子を用いた表示については以下の記事で紹介している.
1次元調和振動子の生成消滅演算子による表示での位置演算子と運動量演算子の行列要素とエルミート多項式による表示との比較 - 三浦と窮理とブログ
*2:N個のものを並べたところに2つの仕切りを差し込む組み合わせの数を考えればよい.重複組み合わせの考え方では 3HN である.